2010年5月17日月曜日

iPadのSIMロックに思うこと

先日、ソフトバンコクの孫さんが、「日本向けのiPadはソフトバンクからの販売で、SIMロック付き」と発表しました。



先立ってiPad市場への参加に意欲を見せて、iPad向けのマイクロSIMカードまで発売すると発表していた NTT DoCoMo の山田社長には大打撃だったんじゃないでしょうか。

僕は孫さんのアグレッシブな姿勢は個人的に好きなのですが、今回についてはいささか理由が強引な気が、、、

(理由)
  • ソフトバンクは競合他社と異なり、総務省から携帯電話用の800MHz帯を割り当てられておらず、公平な競争 環境にない
  • ハンデキャップがある分、新しい文明の利器や違う切り口で戦う (= iPadにSIMロックをかけてソフトバンク限定にする)

いや、これはこじつけでしょ。いつもは「利用者の立場」を全面に出してきてるのに、iPadに限っては正反対になってます。

また、光ファイバーの全世帯普及についても言及してますが、これ本当に必要?日本での光も含めたブロードバンド普及率はすでに世界トップクラスです。足りないのはインフラではなくて、生活に役立つサービスなのでは?なんだかNTT光部門分社化にかこつけてのライバル弱体化作戦に見えてしまいます。

これから夏にむけて iPhone 4G も噂されてるんで、水面下の動きがこれからも続きますね。

2010年5月16日日曜日

どうなる?日本の借金

ギリシャのソブリン債問題を引き金に、ヨーロッパ他国やアメリカ、日本の財政赤字についても危険性が指摘されはじめてますね。

ユーロ諸国の融資は3年間で800億ユーロ(約9兆3300億円)で、IMFが300億ユーロを加えて計 1100億ユーロ(約12兆8300億円)を貸し出すそうです。これは借金なので、将来返さなければいけません。ホントに返せるのか?

で、以前から思っていたんですが、これよりずっと規模が大きいのが日本です。年間約500兆円のGDPに対し、政府の借金が約1000兆円です。日本国内で稼ぐお金をそっくりそのまま借金返済についやして、2年間かかる計算になります。

あまり悲観論ばかりを話すのは好きじゃないんですが、楽観論者の意見はちょっと楽観すぎないか、と疑いたくなります。

楽観論者の主な意見はこんな感じ。
1)日本には約1400兆円の個人資産があるから大丈夫
2)国債(国の借金)の9割以上は日本国内にあるから大丈夫
3)日本は米国債をもってるから、いざとなったら売りさばけばいい
4)日本の信用力はギリシャと比べ物にならない
5)いざとなったら日銀が国債買い取ればいい

これについては大前健一さんの記事が一部参考になりました。やっぱり日本危なさそう。

まず1)の個人資産が約1400兆円ある件ですが、これは政府の資産でなく国民個人の資産です。いまの段階で国民が苦しい苦しいといっているのに、その資産を政府の借金にすすんで返すと思います?楽観論者は個人と政府のお金がごっちゃになっています。

2)の国債の国内消化率ですが、国内の金融サービスは原則低金利です。そのうち日本が危ないと思ったら、個人でも海外に資産を移す人が増えてくるかもしれません。そうすると郵貯離れも含めて国債の買い手がさらにヘリ、悪循環に陥いる可能性があります。

3)の米国債ですが、2009年末で7688億ドル(約69兆円)しかありません。借金返済には金額が1桁以上たりません。

4)の信用力ですが、現時点では確かにあります。でも日本の場合、信用が落ちてからでは手のうちようがありません。ギリシャのように、他国やIMFが援助できる規模を超えています。そうなると、気がついたら雪崩のように信用が崩れる可能性があります。

5)の日銀(もしくは財務省)の介入ですが、結局買い取られても借金は借金なので、いつか返さなくてはなりません。通貨供給を増やしてインフレにして、現在の借金の価値を軽減するという方法もありますが、この場合は個人資産も価値が減るため、すでにお金を貯めている人達が痛い目を見る事になります。

これらの借金の他、新興国の台頭による国際競争力の低下、高齢化問題、政治の混乱など、状況は決して明るくはありません。

日本の経済復活に向けて動くのと同時に、個々人が世界にも目を向けて自分を守らなければいけない時代になっていると思います。

紙飛行機

モジュール6の「Business Law & Ethics」「Entrepreneurship, Creativity & Innovation」もやっとおわり、モジュール7が始まりました。

今回から授業のペースを落として、「Creativity and Business Innovation」の1科目だけ。ふふっ。

昨日は初めての授業だったんだけど、製品開発のプロセスを体験するために各グループで「紙飛行機」をつくって、滞空時間を競う事に。



教室の中という制限があったせいか、最高滞空時間が3秒以内というお寒い結果に。限られた時間で何の準備もしないとこんなもんですね。

ちなみに家に帰ってググったら、日本折り紙協会会長の紙飛行機が27秒の滞空時間でギネスに登録されたそうで、その折り方がWEBで公開されてました。

実際につくってみたら、これがよく飛ぶ!さすがギネス申請するだけはあるわ、、、

バンコクで政府が強制封鎖2

なんだか大変なことになってきてますね。

「どうやって公共サービスをエリア限定で停止するか?」とかそういう悠長なことじゃなかったみたいです。

デモ近辺の企業や大使館はすべて休みみたいだし、日本語学校やローカル学校も引き続き休みみたいです。

それよりもこの3日間で29人が死亡、221人が負傷して、夜間外出禁止令まで検討しているそうです。

街が燃えてるし。





香港から近場の観光地として人気があったのですが、しばらくは緊張した状況が続きそうです。

2010年5月13日木曜日

バンコクで政府が強制封鎖

昨夜0時から該当エリアの閉鎖と公共サービスを計画してた治安維持対策本部ですが、「やっぱり周囲への影響が大きいから、いったん中止」って発表しましたね。どっかの国の首相みたいに、事前に確認もしないで口走っちゃったんでしょうか?

その対策本部が、本日18時から改めてエリア封鎖をすると発表しました。該当エリアはパヤタイ通り、ペッブリ通り、ワイヤレス通り、ラマ4世通りで囲まれたエリア。水、携帯などの公共サービスも停止するそうです。目的はタクシン元首相派UDD反政府デモ隊の撤退。

ここで気になったのが、どうやって公共サービスをエリア限定で停止するか?という点。なぜかというと、これは昨日のいったんキャンセルの一番の大きな原因なんですが、公共サービスを特定エリアで限定するのって、元々想定されてないんで結構難しいんです。

携帯を例にとると、電波は基地局(ようは、携帯電話会社のアンテナ)からコントロールするしかありません。この電波は1.5〜3Kmの範囲で飛ぶので、その範囲内のすべての人が影響をうけることになります。

あともう一つ不思議なのが、タイのSET指数。これだけ国際的に注目を浴びてる政治対立や街中占拠が長引いてるにも関わらず、あんまり下がってないんですよね。知り合い曰く影響がエリア限定的だからということですが、市場の反応が思ったより薄いというか。



さて、どうなるか見守るとしましょう、、、

QS2010年アジア大学ランキング

英国のQSクアクアレリ・シモンズ社(QS Quacquarelli Symonds Ltd)のアジア大学ランキングで、2010年も香港大学が1位に選ばれたそうです。今回で2年連続。朝メールで知りました。

2010年 2009年  
1     1     香港大学
2     4     香港科技大学
3     10    シンガポール国立大学
4     2     香港中文大学
5     3     東京大学
6     8     ソウル国立大学
7     6     大阪大学
8     5     京都大学
9     13    東北大学
10    12    名古屋大学

ランキングはあくまでも指標の一つなので、、、英国評価機関のランキングということもあり、控えめにみても英語教育圏の大学が有利になっています。東京大学で5位、北京大学や精華大学は10位以下になってるし。

実態を反映しているかどうかは少し疑問が残りますが、香港勢の評価がかなり?高いです。8大学中、トップ5に3校、トップ50に6校ランクインです。香港大、科技大、中文大は安定してるなぁ。

以前マーケティングの授業で、教授が大学のブランド力について語ってました。「君らはあまり気づいてないかも知れないけど、香港大学のブランド力というのは相当なもんなんですよ。本当なら、これをもっと生かせるように大学が動かないといけないんですけどね。」って。

ともあれ、母校と地域の大学が活躍しているのはうれしい事です。

2010年5月7日金曜日

香港の簡単会社設立

ちょうどいま Business Law というクラスをとっていて、会社法なんかを勉強してます。いままで話には聞いていたんですが、香港での会社設立ってほんとに簡単なんですね。

香港での会社設立形態は、大きく下の通りに分かれます。
  • 個人事業主
  • パートナーシップ
  • 有限会社
  • 支店、支社
  • 駐在員事務所

この中でも一番手っ取り早いのが「個人事業主」になることで、これは香港だけでなくてアメリカや他国でも一番多い形態だそうです。

ちなみに香港の場合、「個人事業主」は
  • 申請、登録は一日で完了
  • 登録料HK$2,600 (現在は減税でHK600のみ)
  • 税金は個人所得税と同じで2重課税無し(標準税率15%)
  • 3国間のオフショア貿易の場合は非課税
  • キャピタルゲイン税無し
と、至れり尽くせりです。

無限責任になっちゃうけど、ここは保険でカバーできるし。

最近何人かの知合いが立て続けに会社起こしたけど、楽しそうだなぁ。
成功を期待してます。